推奨の薬剤師求人・転職サイト／医学学会ニュース

薬剤師が自分の身を守るために、求人サイト選びで要求される慎重さ

コロナの影響で、薬剤師を取り巻く雇用環境は悪化の一途をたどっている。

2020年11月25日の薬事日報に、都市部で約10店舗の薬局を経営する社長からの話で『薬局を解雇されたので雇ってほしいと薬剤師が涙ながらに飛び込んできた。年収は300万円台しかもらっていなかったようだ」との記事が掲載され話題を呼んだ（薬事日報：『薬局薬剤師の雇用環境が悪化』）。原因は新型コロナウイルスの感染拡大による受診控えだ。薬学部の新設で薬剤師が供給過多に傾き、大手調剤薬局チェーンをはじめ、中途採用には力を入れなくなったことも背景にある。

コロナウィルス

日本経済新聞７月２日付けの記事では、社会保険診療報酬支払基金が公表した４月分の病院・診療所の診療報酬請求件数を分析したところ、全体で受診数は前年同月比22.5％も減少していたと報告されている。３月は前年比12.7％減だったので、落ち込み幅はさらに広がっていることになる。陽性者数の増加傾向を考えると、この影響はさらに拡大し、長期化するものと思われる。

病院外来や診療所の患者数減はそのまま処方箋枚数の減少につながっており、薬局の経営状況は非常に厳し状況におかれている。ハッピーファーマシストが１０月に行った調査では、78％の薬局が減収に陥っており、各薬局がとった最も多い対策は人件費カットだ。

毎月、厚生労働省が発表する有効求人倍率をみても、薬剤師の求人状況がタイトになってきており、有効求人倍率は４月に３倍を切って以来、下げ止まるところを知らず、かつて５倍近い数字を誇った薬剤師の有効求人倍率は、今ではもうその姿をうかがうこともできない。

厚生労働省

特に派遣薬剤師は、新型コロナの影響により、契約期間満了で雇い止めになるケースが急増しており、契約が終了する派遣薬剤師は満了後の更新がなされず、他の派遣先もないという状態が月を追うごとに増えている。
こうした状況から、各人材紹介会社へは、派遣から正規雇用への切り替えを希望する薬剤師の登録が増加しているが、同じ人材業でも派遣と紹介は全く異なる事業で厚労大臣の許可も別になる。中小の人材紹介会社では両方の要望には応えられず、また激変する状況で正規雇用と派遣の状況を把握しきれないのが現状だ。

一方、ネットでの検索やSNSの情報では、どの転職サイトも見た目を重視したサイト構成で、ふんだんな情報を掲載しているため、このコロナで混乱した薬局の求人情報をしっかりと分析し、把握できている転職サイトを見抜くのは極めて難しい状況になっている。ここでは弊社サイトを経由して、各転職サイトに登録が入ったデータから、ランキングと転職サイト各社の特徴を掲載する。

薬剤師転職サイトのランキング

第１位：薬キャリ（旧：エムスリーキャリア）

薬キャリ

東証一部上場のエムスリーが運営する薬剤師専門の求人・転職サイト。圧倒的な支持を受ける医師向けの人材紹介事業も行っているため、コロナでの病院事情を包括的に把握している。調剤薬局、ドラッグストア、病院、企業といったあらゆる業種で豊富に求人を保有。今年の決算報告で開示された売上高推移からも、薬剤師の3人に1人が登録すると言われる様子が読み取れる。

エムスリー売上高

◆薬キャリの特徴

掲載求人数：約55,000件
非公開の独占求人が多い
年収600万円以上の正社員求人が豊富
地域専任のコンサルタント制で、大手から地域密着型薬局まで網羅
利用者満足度は95％以上
担当者ひとりではなく、チームで対応
初めて転職する薬剤師やまだ転職検討中の薬剤師でも気軽に相談できる
正社員求人、派遣求人、パート求人の全方位に強い

薬キャリボタン

第２位：マイナビ薬剤師

日本の転職業界でリクルートと双璧をなすマイナビが運営する薬剤師の転職サイト。意外と知られていないが、マイナビは連結社員数9,000名で絶大なネームバリューを誇る大企業だが、上場はしていない。一人ひとりへのサポートが非常に丁寧である点と、多様な求人を数多く保有している点が支持を集めている。紹介する求人数が一人あたり平均19.5件という多さも特徴。

◆マイナビ薬剤師の特徴